受付男子つとむの、五反田整体院日誌

整体院で働く元整体師の日々、プライベート(こっちがメイン?)

『五反田整体院を描く』

ようこそ、つとむの部屋へ。


品川区東五反田にある「五反田整体院」で働く受付男子、米山勲(よねやまつとむ)と申します!

仕事内容は、受付、清掃、予約の受付、広報活動…
整体院での施術以外を全てやります。

ブログのタイトルにある通り、私、もともと整体師でした。
そして何を隠そう、整体師として初めて患者さんに触れ、整体師としてのいろは、基礎を修行し一丁前なことを言うようになったのも「五反田整体院」でした。

3年前に五反田整体院を卒業、その後同じ整体院グループの店舗をいくつか経験し、2019年春、また戻って来ました。

なんで施術をやらないのか?という所もいつか書きたいと思いますが、
僕がこの五反田整体院でやりたいことは1つ、

「五反田整体院を描きたい」。



僕は、高校卒業後「日本ジャーナリスト専門学校」という所の(現在はありません)写真学科に入学しました。
ジャーナリスト、という名前がついているだけあって、芸術というよりはドキュメンタリーに近いものに興味があり、そういった内容のものを細々と撮っていました。

当時は、まずテーマを決め、それに対し何万枚という写真を撮り溜め写真展へ。
そしてそこから写真集を出し、というのを繰り返して行くのが大まかな「写真家」になるための王道でした。

僕も「テーマ」を求めていろいろと撮りました。
そして、ある地域に在る路上生活者の方たちの生活、その背景を撮ろうと決めました。

街の人たちとまず信頼関係を作るために、何度も通いました。

朝から一緒にひたすらお酒だけを呑み続けながら話を聞いたり、コンクリートの上で一夜を過ごしたり。


でもある時、自宅に帰る電車の中、その街に漂う独特の臭気が染み付いた自分の衣服の匂いを嗅ぎながら、

「本当に続けられるのか?」

と自問自答してました。

先に書いた通り、まず作品として形にするにも、何万枚もの写真を撮り溜めなければなりません。その間の写真による収入はゼロ。なので、基本、生活のためにバイトをしてそれ以外は取材に当たるという生活にならざらるおえません。

「俺は本当にこの人たちに対して、自分の人生の時間をかけ、こころから共に生活することができるのか?それだけ撮りたいと思うのか?」


その後、写真家になる道は諦めましたが、それでもまだ「描く」ことに対しての夢は諦めず、今度は「映画」の世界に足を踏み入れました。

「小道具係」という、映画やドラマで役者さんが身につけたり使用する衣装以外の小道具、撮影現場で使用する小道具の用意やセッティングをする仕事に就きました。

就いたと言っても、研修期間の丸2週間だけ。

仕事は激務でした。
撮影が始まる前に準備して、撮影が終わったら片して撤収。必然的に1番最初に現場に入り、1番最後に帰る。
ロケ以外も勿論仕事は山ほどあり、夜の23時過ぎに終わり翌日朝の、ていうか深夜の3時に集合みたいな。

幸い?僕は職場から自転車で通える距離にあったのですが、僕と同日に入った女性の方は、丸
2週間家に帰れませんでした。

研修が明けたら僕には某有名テレビヒーローシリーズのアシスタントにつけてくれると社長が言ってくれました。すぐに考えてしまったことは、そしたら、少なくとも休みがある日はそのシリーズが終わる半年後まで無し。

決して良い給料ではありませんでしたが、給料なんてそもそも使う暇がないので、本当にこの仕事を続けられるのは「好きかどうかだけ」。
もうこの時はすぐに答えが出て、社長に頭を下げました。

それからは「ものづくり=描く」という夢を諦め、転々と仕事をして行き、今の業界の仕事に就きました。

整体師として働いて7年。また辞めたのか?というと根性ねぇなぁと思うかもしれませんが、僕にとっては何かをやり続けるのに7年とは圧倒的に最長記録。
仕事なんだから、と言ったって、人生ほとんど仕事に時間使うでしょう。つまり、人生のメイン。少なくとも僕はそう考えていて、だからこそ、自分に嘘をつかない仕事にしたいと求め続けていました。

結果、自分が仕事を通して人生を幸せにするために1番のポイントにしたのが

「どこで、誰と仕事をするか?」

そんなことを考えながら次の仕事を模索してる時、これまたいろいろあったのはあったのですが、この『五反田整体院で施術をしないで働く』という機会をくださいました。

五反田整体院で再度働くことが決まってから、改めて自分の過去と照らし合わせながら「ここで何をするのか?」と整理していて気づきました。

「五反田整体院を描きたいんだ」

誰にでもドラマはあり、魅力的な存在であることに間違いはないでしょう。

私は、自分の人生を、好きで信頼する仲間や人たちが集う「五反田整体院」という生きものを描くことに決めたのです。